命の危険もある!やめさせておきたい拾い食い

ニュースでもときどき見かけると思いますが、犬や猫を狙った毒餌事件が各地で起こっている昨今、拾い食いはそういった悪意ある食べ物を食べてしまう危険性が高いため、絶対にやめさせておきたい行動です。飼い主の与えるエサ以外を口にしないようにしつけましょう。

拾い食いをする犬は【落ちてる!=食べれる=ひゃっほ~い】思考ですので、まずは【落ちてるものはそう簡単に口に入れられない】と言うところから教えて行きます。

教え方自体は単純で簡単。まずは、リードを付け、食べ物が床に落ちている状況をわざと作ります。犬は【食べ物だー!】と喜んで食べに行きますがリードがあるので食べに行けません。そういう時、必ず犬は「ねえ、ちょっと!リードが邪魔なんだけど!」と言いたげな感じで飼い主を見るはずです。そこですかさずご褒美を与えます。この時のご褒美はフードでもいいし、おもちゃでもいいし、撫でるだけでも構いません。愛犬が一番喜ぶ方法をとってあげましょう。

これを場所を変え、時を変え、何度も何度も繰り返します。繰り返しの中でご褒美を与えない時を増やし、【マテ!】の指示語を取り入れていくのです。犬は一度思考が決まったらなかなかその考えを変えない生き物です。【食べ物が落ちてる=ラッキー】思考から【落ちてるけど食べれないし。】思考になればリードがなくても、とりあえず、すぐさまは食べなくなります。そうなるまで根気強くやっていきましょう。

注意点としては、「完璧!」と思って自由にさせていたらまた拾い食いを始めたというケースがあること。これは、しつけが終わった後に、何らかの拍子でまた、何か食べたんでしょうね。しつけが終わった後も油断しないようにしてください。

しつけの時にリードをグイッと引くようにしていると、飼い主がいない時にこそこそと食べるようになりますので飼い主はアクションを起こさないように注意してください。

また、犬は集中力が短いのでしつけを行う時間は5分くらい。長くても15分ほどで切り上げてくださいね。

ただ、食べ物に対する執着がとてもすごい犬種がいます。犬は野生化ではどんな食べ物だって食べないと生きていけないわけですから、拾い食いはある意味本能なのかもしれません。そういった本能かもしれないような行動を治すには相当な根気がいる場合もあるので覚悟しておいてください。ダックスやコーギー、ラブラドールレトリバーなどが比較的食い意地が張っている犬種と言えるでしょう。この辺りの犬はお調子者が多いのも特徴です。飼い主さんは根気よく教えてくださいね。

今回、拾い食いを問題行動の一つとしてあげましたが、先述したとおり、本来なら本能に基づく行動と言っても差しさわりがない行動なので、人間から見て問題なだけであり、犬にとってはごく普通の行動です。ですのであまり叱らず、飼い主側が常に拾い食いができない状況を作っておくのが一番なのではないでしょうか?