Monthly archives: 10月 2015

わんちゃん最後の時はどうする?

犬の寿命は長くて20年。飼い主よりも早く死ぬことのほうが多いですよね。犬を飼う時には、最後の時も想定しておくようにしましょう。

寿命で安らかに死んだ場合は飼い主もなんとかあきらめがつきます。しかし、事故死や病気のために安楽死を選択した場合はいつまでも飼い主の心を占める場合があります。筆者が昔飼っていた犬は、寿命間近に脱走し、行方不明になりました。方々探し回り、警察や保健所にも連絡しましたが結局見つからないままです。その時点で年齢が18歳だったあの犬、今でも時々どうしているんだろう?と心にひっかかりがあります。

長い間一緒に生きてきた犬だからこそ、最後は納得する形でお別れしたいものですね。

病気で苦しんでいる愛犬を見て、「楽にしてあげたい」とそう思う人もいる反面、「少しでも長く生かしてあげたい!」と思う人もいるわけです。でも、安楽死を選んでも、延命を選んでも「私が殺したんだ」と思ってしまったり、「余計に苦しませてしまった」と悩むこともあり得るのです。何が正解か?それは誰にもわかりません。でもね、私は思うんです。愛犬と長く一緒に過ごし、愛犬を思いやる気持ちをもって選択した答えに間違いなんてないんだと。安楽死を選んだとしても、延命を選んだとしても、そこに愛があり、愛犬の気持ちを考えて選らんだのであれば、間違いではないんです。よく考えなければならないことであることは間違いありませんが、しゃべることができない愛犬に代わって、飼い主が心を込めた選択には誰も口を挟んではいけないのではないでしょうか?

事故死の場合は飼い主の心に傷が残ることでしょう。先述したように、筆者も犬がいなくなったわけですから思うところはたくさんあります。あの時、新しいリードに替えておけば・・・夜もきちんと見てあげていれば・・・いろんな後悔があります。同じように事故で愛犬を無くした人も後悔をすることでしょう。その気持ちを忘れないようにしてくださいね。

さて、愛犬がなくなって、すぐに埋葬するわけではない時は速やかに棺に入れましょう。犬が入るくらいの大きさの箱に、新聞紙やペットシートを敷き、その中に犬を横たえます。そうしないと、筋肉が弛緩した時に、愛犬のカラダから体液が出てきて箱などが汚れるからです。埋葬まで時間がかかるとき保冷材などを使って腐敗を送らせましょう。亡くなってから2~3時間後には死後硬直が始まりますのでその前に安置をしてしまいましょう。

気を付けてほしいのは、死後しばらくたち、犬の体温が下がってきたときです。犬のカラダにノミやダニがいた時は、新しい住処を求めて一斉に飛び出してきます。そういう危険があるときはタオルを犬のカラダに着けておき、時間がたったらそのタオルを捨てるようにしましょう。

遺体の取り扱いについては自治体のひきとり、火葬、土葬があります。自治体によっては有料ゴミとして処分されることもありますし、土葬は公共の場所は不可ですので、ペット霊園で火葬をお願いするのがベストでしょう。

追いかけてかみつく!それは本能?

コーギーやハウンド系、ダックスなどが最近人気があるようですね。こういった犬種は【狩猟犬】つまり、狩りを行う犬ですので、本能の中に【小動物を狩る】【動くものを追いかける】と言うものが含まれています。それは、人間の子どもですら、攻撃対象になりえるくらいです。ですので、小さなちょこまかと動く生き物を攻撃することを完全になくすのは少し難しいでしょう。

「うちは子どもと一緒に暮らしてるわよ!」と言われるかもしれませんが、それは、子どもがある程度大きくなっているからか、犬が【子供は人間の仲間】ときちんと認識できているか、ただ単に飼い主の目があるから攻撃しないだけなのかのどれかです。きちんと攻撃してはいけない生き物と認識できている場合は良いのですが、そうでない場合、親が目を離したすきに赤ちゃんが大けがをした!なんて事件に発展することもあります。実際に世界的には赤ちゃんがペットの犬にかまれたというのは珍しい事件ではないのです。

こういった狩猟犬の場合、何よりも大切になってくるのは【服従訓練】です。先述の中に「子どもを噛んではいけないと認識している」と書きました。それはこの服従訓練がしっかりなされているからです。服従訓練は、飼い主がリーダーとなり、飼い主の指示によって自らの行動を決められるようにするのが目的です。これにより、犬は飼い主がだめと言ったからダメなんだという考え方をすることができるようになるのです。また、服従訓練と併せて、エサやおもちゃなどを使って、狩猟本能を満たしてやるのもいい方法です。ボールを投げて持ってこさせる、フードの入ったコングを隠して探させるなどの遊びも十分に本能を刺激させ、満足させてくれるものです。飼い主と一緒に行える遊びですので是非、生活に取り入れてみてください。小動物や車、自転車などへの攻撃性は、狩猟犬の場合はある程度は仕方のないことだと言えるでしょう。だからこそ、人が上手にコントロールすることが必要となってくるのです。

狩猟犬だからではなく、単純に今までの生活が影響して小動物を狩る犬もいます。社会化がうまくいかなかった、いたずらが高じて楽しくて狩る、欲求不満、こういった場合はきちんと対処しておきましょう。

狩猟犬の時と同じようにまず、服従訓練から始めます。要求が通らないからと言って人や周囲の小動物に攻撃を加えることを許してはいけません。それと同時に飼い犬の生活の中で不満がありそうなところは改善していきましょう。寝床が汚い、散歩をしてもらってない、飼い主がどなる、いつもほったらかし、こんな状況じゃ犬だってキレます。生活を十分見直し、繰り返し服従訓練を行うことで、改善されることでしょう。

いたずらが高じて覚えてしまったときは、その期間の分だけ時間をかけるつもりで頑張りましょう。追いかけたりし始めたらすかさず「ダメっ!」、と声をかけ、座らせるようにしましょう。チョークチェーンを使って、わざと自転車か何かを追いかけさせ、転ばせるのも手ですね。

雄犬が寄ってきた!避妊してないメスがいると大変!

メス犬を飼っている場合、避妊手術をしていないと、年に2回、10日から2週間ほどほど発情期が来ることになります。発情期間中はメスは独特のフェロモンを出し、そのフェロモンに雄犬が誘われてくるのが今回の問題のお話です。

メス犬の発情(ヒート)に気づいたオスたちは、飼い主でも制御できません。リードを引きちぎったり家の塀を飛び越えたり、雄同士でメスをめぐるケンカをしたり、マーキングをしまくったり…とにかく迷惑千万です。しかし、先述したように、飼い主でもコントロールできないのですから、避妊していないメスを飼う方が自衛するしかないのが当然でしょう。

「そんな!うちの子にとっても迷惑なのよ!」「庭におしっこまきちらされたり暴れられて花壇めっちゃくちゃなのに!」と思うかもしれませんが、オス犬を飼っている方からしたら「避妊しないなら対処しててよね!」「うちの子がストレスたまっちゃって困るわ!」と思っている可能性があることも忘れないようにしましょう。交尾できないのに近くに発情中のメスがいる、それはオス犬にとっては拷問のようなストレスなのです。なので、避妊をしないという方向で飼って行くのであれば、きちんと対処法を考えましょう。

まず、犬が発情しているときは公共の場には連れて行かない。これは当然のことです。カフェやドッグランなどはもってのほかです。散歩もできる限り他の犬が出歩かない時間にするようにしましょう。要はオス犬との接触を避けるのです。これはメス犬を飼う側がきちんと配慮しないといけないことですので、注意してください。

オス犬がメス犬の発情を知る手がかりの一つに排泄物のにおいと言うものがあります。出血を自分でなめとる犬はいいのですが、そうでない犬にはナプキンなどを当てて血の匂いをさせないようにしましょう。

可能であれば、家の中で飼い、外に匂いを出さないようにするのが良いでしょう。これでしたら、勝手に入ってきたオス犬と交尾してしまう危険性が減りますので一石二鳥ですね。

余談ですが、発情中のメス犬は受け入れ態勢万全です。オス犬が寄ってきたら交尾をする可能性はすごく高いことでしょう。もし、予防接種も何もされていないオスとかかったら、もし、メス犬よりもずっと大きい犬とかかったら…そういった場合はメス犬の命にかかわってきます。よそのオス犬に絶対に会わせないようにしてください。

ただ、筆者の観点から言わせていただくと、ブリーダーでないとか、飼っている犬がブリーディングタイプやショータイプではない場合は避妊手術をすることをお勧めします。発情ストレスがなくなることにより、寿命が延びるという研究結果も出されていますし、生殖器やホルモン関係の病気にかかるリスクも予防できます。体調の関係で避妊手術ができない場合は獣医さんとよく相談し、ホルモン調整の薬を出してもらうなどすると良いでしょう。間違っても素人繁殖はしないことです。繁殖する予定がない人は避妊手術をさせるのが一番簡単で確実な方法です。犬自身のストレス除去と言う観点を見てもできる限り避妊手術は受けさせておいた方が良いでしょう。

犬が脱走!その時飼い主がとる行動は?

スーパーなどで【犬を探しています】と言う張り紙を見たことはありませんか?実は犬の脱走は割とよくあることなんです。「雷の音にびっくりして」「首輪が緩んでた」「玄関を開けたすきに」などの他に、「近くに繁殖期のメス犬がいた」「他の犬の喧嘩に巻き込まれた」など、いろいろな要因がわんちゃん大脱走の原因となります。

「え~、犬ってすぐ帰ってくるでしょ!」と思うでしょうが、そんな単純な話ではありません。帰ってこない犬だっているんです。

まず、気にしないといけないのは事故。車社会の現代ではこの事故によって帰ってこれない犬がたくさんいます。事故で即死しないまでも、足を怪我した、倒れたなどの理由で動けなくなったり、引いた人が病院に連れて行き、そのままそのうちの子になってしまうなどのケースがあります。

また、人懐っこい犬も、誰かに拾われてよその犬になってしまうこともあります。

そういうケースの他には繁殖行動のせいで脱走と言うのもあります。特に近所に発情期を迎えたメス犬がいる場合、オス犬の執着はすごいものです。中にはリードを引きちぎってまで脱走することも。そうやって脱走した後、他のオス犬とケンカしながらテリトリーを拡大させようとすることもあり、そうなったら何キロも先まで行ってしまい、飼い主の思わぬところで見つかることがあります。見つかればいいのですが、上記のようにけがをした、他の人に保護されたなどの場合は何らかのアクションを起こさない限り帰ってこれないでしょう。

もし、愛犬が脱走した場合、すぐに保健所、警察に連絡しておきましょう。もし、事故にあった、どこかで保護されたなどがあればすぐに連絡が入ります。保健所に保護された場合、飼い主が名乗り出ることがなければ待っているのは殺処分です。そうなる前に必ず連絡しておいてください。

また、ポスターを張ることも有効です。その際、お店や駅など、たくさんの人の目に触れるところに貼るのがベストです。目撃証言などが得られると、探す目安になります。ポスターのおかげで見つかることも多いので活用してみましょう。

ネットでの捜索も有効ですね。ネット上では迷子の捜索HPや、保健所が取り扱う張り紙掲示板などがあります。犬の行動範囲は猫に比べてかなり広いです。特に中型犬や大型犬は1日で1~5キロほどの移動をすることが可能ですので要注意。たった2~3日で隣県まで行っていたなんてことはざらにあります。そういう時に役に立つのがこういったネットへの投稿でしょう。

大型犬の場合は保健所に通報されることが多いので見つかる可能性は高いです。逆に普通の日本犬の場合は、珍しくもなんともないことから周囲から放置されがちで見つからない傾向が。子犬は捨て犬と間違われ、どこかの家に引き取られる、小型の猟犬は人に攻撃的である場合が多く、放置され、結果、行方が分からないままの場合があります。目撃証言があったらすぐにいくようにし、愛犬が移動したりする前に保護できるようにしましょう。

生まれた子犬に障害が!素人の繁殖は絶対やめて!

筆者がやめていただきたいと思うことの一つに【素人繁殖】があります。素人繁殖は、命をもてあそぶ行為そのものと言っても過言ではないでしょう。

純血種の動物は何らかの遺伝子疾患を持っています。それはその血統の動物がもともと保有する因子です。そのため、より、その因子が出にくいもの同士をかけて次世代を作らなければならないのです。

わかりやすい話で言えば猫の種類にスコティッシュフォールドと言うのが存在しています。この猫はたれ耳がかわいいと言われていますが、生まれてくる子猫の半数はたち耳、つまり耳が垂れていないのです。たれ耳と言う状況そのものが猫にとって異常事態と言っていいでしょう。そんなスコティッシュ、交配時には必ず、たれ耳とたち耳を掛け合わさなくてはなりません。そうしないと生まれてくる子猫は骨形成異常と言う病気にかかる確率がとても高くなるのです。

同じように、犬の純血種でも気を付けないと遺伝疾患が起こる可能性がぐんと上がってきます。その遺伝疾患を避けるためにはきちんとその種についての知識を得ておかないといけないのです。

安易に、購入したペット同士を掛け合わせることはこうした危険性を無視することに他ならない、そう覚えておいてください。

また、スタンダードの観点からもペットショップ出身の犬の交配はお勧めしません。犬の純血種には必ず【スタンダード】と言う基準が存在します。スタンダードとは、この犬の特徴はこうでああで・・・と理想とする形のことです。ブリーダーは繁殖が目的ですのでいい犬は手元に置いておきます。ペットショップに並ぶ犬はスタンダードから外れた【ブリーダーが手放しても惜しくない】犬だけなのです。そんな犬たちを交配したっておよそいい犬は生まれません。ペットショップ出身の犬は一代限りの命だと思っておいた方がいいでしょう。

犬の純血種にはランクがあります。すなわち、ブリーディングタイプ(ぜひ、血統を残したい)、ショータイプ(スタンダードに準じるのでコンテストに出せる)、ペットタイプ(純血だけど劣等生)。このうち、ブリードできる犬はショータイプとブリーディングタイプだけです。ペットショップにいるペットタイプは疾患が出やすかったりすることもあるので繁殖には使えません。

それでも繁殖してしまった場合、疾患が出ることがあります。もし、疾患が出た場合は最後まで面倒を見る覚悟をしましょう。悲惨なときは5匹生まれて4匹が疾患もちだったなんて話も聞くくらいです。素人繁殖はそれだけのリスクがあるのですから絶対に行ってはいけません。

いくら、飼いきれないからと言って保健所に持ち込むのもナンセンス。もし、安楽死を望むほどの疾患であるのであれば病院の先生と相談してください。保健所でされるのは安楽死ではありません。とても苦しい方法で処分されることになりますので持ち込みはやめましょう。

人間もそうですが、繁殖行動と言うものはデリケートな問題ですのでしっかりとした知識がないものは行ってはいけません。

愛犬の老化。その時あなたはどうする?

愛犬とともに暮らしているといずれ直面しなければならない愛犬の老い。昔と違い、食事が良くなった、病院に連れて行く飼い主が増えた、衛生状態が良くなったなどの理由で犬の平均寿命はどんどん延びて行っています。そのため、天寿を全うできる犬が増え、それまでの間、飼い主と一緒に暮らすことができるようになりました。

犬は10歳前後になるともう、お年寄りの部類です。大型犬だと、7~8歳くらいにはもう、老化が始まっていると思っていいでしょう。人間に置き換えてみればわかると思いますが、老化が始まれば若いころのようには生活できません。ですので、犬も年齢に合わせた生活をさせてあげましょう。

飼い主が最初に老化に気づくきっかけとなるのは【動きが鈍くなる】ことでしょう。犬も人と同じで、年を取ると体力の衰えが始まります。「昔は浜辺で何時間も走って遊んだのに、最近ではすぐに息切れしちゃうの。」そう、悲しいことにいくら楽しくても体がついて行かないのです。犬のペースに合わせた散歩や遊びをしていくようにしましょう。愛犬としっかり触れ合うことで、脳に刺激が与えられ、痴呆を予防する効果もあります。

どうしても歩くのが苦手!になっちゃった犬には散歩補助グッズが販売されています。固定ブーツや車いす、補助ハーネスです。ある程度動かさないと、どんどん弱ってきますので、これらの補助用品を使って犬の足の衰えを遅らせるようにしましょう。

注意したいことなのですが、自転車やバイクなどで犬の散歩を行っている人は犬が老犬に差し掛かってきたときに、犬の衰えに気づきにくくなる場合があります。もうそろそろかな?そう思ったら、なるべく一緒に歩いて散歩させるようにしましょう。

年を取ると、犬は一人になりたいと思うことも増えてきます。また、生活リズムもずれてきますので犬が犬のペースで過ごせるよう、一人っきりになれるスペースを用意してあげましょう。

忘れがちなのはカラダのケアです。元気に走り回っているうちは足のつめは勝手に削られますから頻繁に爪切りは必要ありません。でも、動きが悪くなると途端に爪が伸び放題。愛犬の可愛い肉球が傷ついてしまいます。時々チェックしてパチンパチンと切ってあげてください。また、肛門を絞らないといけない場合も出てきます。若いころは力んだときにきちんと肛門に力が入り、分泌液を排出できたのですが、年を取るとなかなか排出できなくなります。時々獣医さんに診てもらい、たまっているようなら絞ってあげましょう。

エアコンやクーラー扇風機の風は直接当たらないように気を付けてください。体力低下の原因となります。風向きと室温は細かくチェックして快適な生活空間を維持してください。

犬は最後の最後まで家族とともにいたがります。愛情をもって話しかけられたらとても喜ぶことでしょう。犬の寿命は長くて20年。平均して15年。老いが始まったらそろそろお別れを考える時がきたのです。愛情いっぱいのなかで最後の時を迎えてください。

愛犬の認知症と向き合う

最近は医療の発達のおかげで、天寿を全うできる犬が増えてきました。それは喜ばしいことなのですが、その代わりに認知症になってしまう犬が増え、飼い主が介護に追われるというケースが頻繁に起こるようになっています。そう、犬の介護は珍しいものでは無くなってきたのです。犬を飼っている人であればだれもが直面する可能性のある問題です。長い間一緒に暮らしてきた家族だからこそ、最後まで面倒を見てあげたいものですね。

犬の認知症、いわゆるボケの症状はいろいろありますが、代表的なのは【飼い主の指示が聞けない】【トイレの失敗が増えた】【徘徊する】【夜鳴き】などでしょう。中には攻撃的になる犬もいて、そういった場合は飼い主は手を焼くことになります。攻撃的になってしまった場合は、獣医さんと相談し、安楽死を選択する人もいるようですが、これは責められません。ぼけた犬が噛みつく場合、甘噛みなんてものでは無い場合が多く、大けがをするため、介護ができないからです。保健所では安楽死はできないため(かなり苦しい殺処分をされる)病院にかかるのが正解でしょう。

攻撃性がない場合は、介護をするようにしましょう。トイレの失敗はおむつでカバーできます。食欲が落ちた場合は流動食や缶詰など、食べやすいものを中心に与えましょう。年を取ると匂いに反応しにくいこともあります。その場合は軽く温めてあげると、香りが立ち込め食欲を刺激することもあるようです。夜鳴きや徘徊については飼い主が付いていてあげるか、犬が落ち着くものを与えるかしてあげるしかありません。大変でしょうが頑張ってください。

飼い主が常に話しかけてあげ、散歩に連れて行ってあげることによって、ボケの進行が遅くなることがあるようです。脳への刺激がきっと老化を食い止めてくれるのでしょう。【ボケたからもうだめだ】と思わず、ボケの症状が少しでも見られたら、積極的に動かしてあげると良いでしょう。痴ほう症になるほどの老犬なら、足腰もきっと弱っているはず、ゆっくりまったり、愛犬のペースに合わせ風や風景を楽しむように動きましょう。歩けない犬の場合、犬用のドッグカーが販売されていますので、そういったものに乗せ、外に連れ出してあげるといいですね。年を取っても犬は散歩が大好き。脳への刺激にもなるので積極的に外に出してあげましょう。

悲しいお話をしますが、犬の寿命は長くて20年。たいていの犬は15年ほどで飼い主家族とお別れすることになるでしょう。介護が必要になった時点でお別れの時が近いことは覚悟しましょう。犬は最後まで飼い主家族を案じながら生きます。それはボケても同じです。犬は愛情深い生き物。愛情を与えた分、しっかり愛情を返してくれます。愛犬の最後の一瞬まで愛を注いであげてください。介護は大変ですが、今まで一緒に暮らしてきた年月とは比べ物にならないくらい短い期間で終わってしまいます。愛犬との最後の時間をもらったのだと思って一杯語り掛けてあげましょう。

毛皮が暑い!?夏の熱中症対策!

地球温暖化が進んでいるためか、人も犬も熱中症で倒れるケースが増えてきたようです。特に毛皮が厚い、北国出身の犬たちにとって、じめじめしていて蒸し暑い日本の夏は地獄なようです。

熱中症は命にかかわります。「うちの子は大丈夫!」なんて思わず、きちんと暑さ対策をしてあげましょう。

犬は汗をかきませんので体温調整はもっぱら舌と肉球で行います。犬がハアハアと舌を出していたら暑い証拠です。すぐに対処してあげてください。

当然のことですが、車の中に入れっぱなしはNG。毎年このケースで救急搬送される犬は後を絶ちません。夏と言わず、初夏や初秋であっても、車内の温度はムシムシしています。犬を車内に残していくのは絶対にやめましょう。

散歩中も気を付けてください。人間は気づきにくいですが、真夏のコンクリはとっても熱いです。太陽の照り返しで、犬がダウンすることは珍しくありませんのでご注意を。肉球がやけどすることもありますので、真夏の散歩は早朝か夜に行うことをお勧めします。また、散歩中の水分補給も忘れないようにしてください。

寝床や普段生活する場所への気配りも大切です。太陽が当たらない、涼しいところに逃げ込むことはできますか?クールマットなどを利用して快適な場所を作ってあげましょう。扇風機やクーラーの風は直接当たらないように気を付けましょう。

暑い季節に犬に服を着せるのは飼い主のエゴ。毛皮の上に服を着せることがどんなに拷問なのか今一度考えてみてください。そもそも犬に服を着せる意味があるのでしょうか?もちろん、チワワなどの一定の犬種や病気などの理由で服が必要な犬もいますが、そうでない犬に服を着せるのは飼い主の身勝手です。おしゃれさせたい気持ちはわかりますので、せめて暑い季節には服を着せないであげましょう。

夏は食欲が落ちることもあります。筆者のうちでは、イリコでだしを取ってうす~く(塩分過多はいけないため)塩を入れたうどんに氷をたっぷり入れておやつに食べさせたりします。ペット用の鰹節や缶詰などを載せるとさらにGOOD!あまり食べさせすぎるとおなかを壊しますので量を考えながら与えてみてください。

もし、犬が熱中症で倒れた!そんな時は急いで体温を下げてあげましょう。水を張ったお風呂にじゃぶん!ホースで水をじゃぶじゃぶ!そうすることで体温が下がり元気になることがあります。あまりにも冷たすぎる水だと逆に心臓発作を起こしますので常温の水がいいでしょう。その他、足の付け根、首回りなどに氷を当ててあげるのもいいですね。リンパの流れを冷やすことにより、体温を下げる効果が得られます。意識回復が見られたらすぐに病院に連れて行ってください。心臓の弱い犬や老犬などはあらかじめ病院の先生と相談しておくのもいいですね。

【熱中症だ!】と思ったら即対処!この一瞬の判断が飼い犬の命を左右する結果になることがありますので、いざという時は迅速な対処ができるよう、普段から心構えをしておいてください。

臆病な犬はどう扱ったらいい?

臆病な犬ってときどきいますよね。【人が来た!怖い!】【車の音だ!どっきーん!】【チャイム!ヤダ!】【雷!卒倒しそう!】こういう場合、犬のストレスって半端ないと思います。生後2~3か月の間にいろんな経験をした犬は割と耐えられるのですが、そうでなかった場合、臆病さが助長され、病的にもなってしまいますし、中には、怖さのあまり、パニックになっておしっこを漏らしたり噛んだりしてしまう子もいますので犬のためにも飼い主のためにも、ちょっとだけでも軽減してあげたいものですね。

まずは苦手とするものに慣らしてあげるようにしましょう。たとえば、多くの犬が苦手とする雷!これは、音が苦手な場合が多いです。まず、雷の音を録音し、とても小さい音量で流します。雷の音が流れているすぐ横で、犬と一緒に遊んであげたりおやつをあげたり、ご飯を食べさせたりしていると、雷=そんなに悪いものでは無いと学習するわけです。少しづつ音量を大きくしていくとある程度までは耐えられるはず!そうやって時間をかけて慣らしてあげることで不安が軽減され、いきなりパニックになることも減るのではないでしょうか?

車の音やチャイムの音、子どもの声なども同様です。同じようにその音自体が怖くないモノとして認識できるようにしてあげてください。

来客などの知らない人に恐怖を覚える場合はちょっと難しいです。人の出入りが激しい家の犬は人懐っこく育ちますが、そうでない家の犬は人見知りを治すのは諦めたほうがよさそうです。ただ、飼い主が社交的な場合はまだ救いがあります。散歩途中などで出会った人と楽しくおしゃべりしている飼い主を見て「飼い主以外の人間も割といい人!」と覚えれば、少なくとも恐怖心は軽減されます。あとは警戒心を解くだけですが、家の中に入ってくる人にちょっと警戒する分には犬の本来のあり方としては正しいのでいいのではないでしょうか?番犬だと思えばそう悪いことではないですよね。

日常の生活音におびえる場合は、まず本体に慣らしましょう。掃除機の場合は掃除機を床に出しっぱなしにしておいて、その存在に慣らすのです。そのうえで、先ほど書いたような方法で掃除機の音に慣らしていきます。掃除機が嫌いな子は結構いますし、かなり音も大きいため慣れるのに時間がかかるでしょうが、生活に支障が出るほどの恐怖心はなくなるはずですので試してみてください。

恐怖の対象に出会ったときの、飼い主の声かけも必要です。優しく抱きしめながら「大丈夫だよ、飼い主が付いてるからね」それだけでなんとなく安心する犬もいます。こういう時の飼い主の行動で信頼が生まれることもありますので、愛犬が怖がっているときはやさしくケアしてあげるようにしてください。

犬によって、生まれつき臆病な子もいますし、社会化がうまくいかず、臆病になる子もいます。でも、どちらのタイプであってもある程度の恐怖軽減はできますのであきらめずに改善してあげましょう。

わがまま放題!飼い主言うことを聞かない犬!

飼い主の指示を聞けないということは、飼い犬としては致命的な欠陥です。と言うのも、飼い主の言うことが聞けない=いざとなった時に犬を止めることができないということですので、犬が他の犬や子供、小動物を襲ってしまうことも考えられるからです。人間社会には人間社会のルールがあり、飼い主の言うことを聞けない犬はそのルールを守ることは到底できません。やはり、ペットとして一緒に暮らすには、飼い主の指示が聞ける犬でないとダメなのです。

犬が、飼い主の言うことを聞かないことを【アルファ症候群】と言います。野生のイヌ科の動物はアルファ、つまりリーダーのオスを中心に群れで生活しています。群れには秩序が必要なため、群れの仲間はアルファに忠実に生きなければならないのです。

人間とともに暮らすようになった犬にとってのアルファは人でないといけません。ところが、飼い主がこのアルファの役目ができていない場合、犬が【俺がアルファだ!俺の言うことを聞けよ!】となるんです。

そうなると大変です。飼い主が指示を出しても【俺がアルファなんだから聞く必要なんかないね】と思い、無視をするのです。それだけならまだしも、【早く餌をよこせ!】や【俺に指図するな!】、【俺が気持ちよく寝てるのに近くを通るな!】など図に乗って、しまいには攻撃を加えようとしてしまいます。

昔は番犬として外で飼われ、過剰な可愛がり方はされていなかったのですが、最近では「ちょっとやりすぎなんじゃ?」と思うような可愛がり方をしている家庭が増えてきました。そのため、このアルファ症候群にかかる犬が増えてきたように感じます。特に、飼い主家庭に子どもがいる場合、子どもと同列に犬を扱うせいで、子どもを自分より下の存在、あるいはライバルとして思い、子どものアルファになろうとしてけがをさせてしまうと言うパターンが目立ちます。これらはすべて飼い主の責任。犬の習性を知って、きちんとしつけましょう。

犬にとってのアルファになるためにはまず、放し飼いにせず行動範囲を狭めることから始めましょう。家の中でもリードを付け、部屋の隅っこに犬を追いやります。野生の犬の群れでは、下位の犬ほど群れの端で生活をし、群れの中心にいるのはアルファです。この位置関係を覚えておきましょう。

さらに、無駄に声をかけてはいけません。きちんと主従関係ができていれば、犬は声をかけてもらえた!と喜ぶのですが、アルファ症候群の犬は【下位のやつがご機嫌取りの為に俺に声をかけてきた】と思うでしょう。声をかけるのは指示を与える時とほめる時、叱るときだけです。褒める時は短く、過剰にしないようにしましょう。

散歩の時は、引っ張らせてはいけません。人の前を歩かせないようにします。犬が自分より前に出たら方向転換して反対側に行きます。それを繰り返せば絶対に人の動きを見て歩くようになります。散歩のペースはアルファが決めるものです。人が歩く速度に合わせるようにしましょう。

フセ、スワレ、マテを毎日必ずさせましょう。飼い主の指示を聞く、これを身に着けさせないといけないからです。特にフセは主従関係ができていないとなかなかできない姿勢ですので積極的に行ってください。犬が集中できる時間は10分程度ですのでもし、集中させるのでしたらそれくらいの時間で辞めるようにしてください。できれば、毎日の生活の中に取り入れるようにするのがいいですね。

一度アルファ気分をせしめた犬は、もう一度アルファに返り咲こう!と虎視眈々と狙う傾向があるようです。ですので、一度矯正したからと言って服従訓練をやめるようなことはしないでください。