愛犬の老化。その時あなたはどうする?

愛犬とともに暮らしているといずれ直面しなければならない愛犬の老い。昔と違い、食事が良くなった、病院に連れて行く飼い主が増えた、衛生状態が良くなったなどの理由で犬の平均寿命はどんどん延びて行っています。そのため、天寿を全うできる犬が増え、それまでの間、飼い主と一緒に暮らすことができるようになりました。

犬は10歳前後になるともう、お年寄りの部類です。大型犬だと、7~8歳くらいにはもう、老化が始まっていると思っていいでしょう。人間に置き換えてみればわかると思いますが、老化が始まれば若いころのようには生活できません。ですので、犬も年齢に合わせた生活をさせてあげましょう。

飼い主が最初に老化に気づくきっかけとなるのは【動きが鈍くなる】ことでしょう。犬も人と同じで、年を取ると体力の衰えが始まります。「昔は浜辺で何時間も走って遊んだのに、最近ではすぐに息切れしちゃうの。」そう、悲しいことにいくら楽しくても体がついて行かないのです。犬のペースに合わせた散歩や遊びをしていくようにしましょう。愛犬としっかり触れ合うことで、脳に刺激が与えられ、痴呆を予防する効果もあります。

どうしても歩くのが苦手!になっちゃった犬には散歩補助グッズが販売されています。固定ブーツや車いす、補助ハーネスです。ある程度動かさないと、どんどん弱ってきますので、これらの補助用品を使って犬の足の衰えを遅らせるようにしましょう。

注意したいことなのですが、自転車やバイクなどで犬の散歩を行っている人は犬が老犬に差し掛かってきたときに、犬の衰えに気づきにくくなる場合があります。もうそろそろかな?そう思ったら、なるべく一緒に歩いて散歩させるようにしましょう。

年を取ると、犬は一人になりたいと思うことも増えてきます。また、生活リズムもずれてきますので犬が犬のペースで過ごせるよう、一人っきりになれるスペースを用意してあげましょう。

忘れがちなのはカラダのケアです。元気に走り回っているうちは足のつめは勝手に削られますから頻繁に爪切りは必要ありません。でも、動きが悪くなると途端に爪が伸び放題。愛犬の可愛い肉球が傷ついてしまいます。時々チェックしてパチンパチンと切ってあげてください。また、肛門を絞らないといけない場合も出てきます。若いころは力んだときにきちんと肛門に力が入り、分泌液を排出できたのですが、年を取るとなかなか排出できなくなります。時々獣医さんに診てもらい、たまっているようなら絞ってあげましょう。

エアコンやクーラー扇風機の風は直接当たらないように気を付けてください。体力低下の原因となります。風向きと室温は細かくチェックして快適な生活空間を維持してください。

犬は最後の最後まで家族とともにいたがります。愛情をもって話しかけられたらとても喜ぶことでしょう。犬の寿命は長くて20年。平均して15年。老いが始まったらそろそろお別れを考える時がきたのです。愛情いっぱいのなかで最後の時を迎えてください。